年賀状の校正が一段落して、NHKテレビの大河ドラマ『光る君へ』を見ていた時のこと。
紫式部が藤原道長と言葉を交わす場面です。
「私はそれを念じております」。
「ならばおまえだけは念じていてくれ」。
これだ!二人の「念じて」という言葉に、互いを思いやる心の仕草を感じ取ったのです。
慌てて夜間営業の印刷屋に飛び込みました。
年賀状を「なりますよう」で結んでいたからです。
修正は間に合いました。
改めて「ねんずる」を調べてみると、
現代国語例解辞典には
① 神仏に対し願いをかなえてくれるよう心の中で祈る。
② 常に心にとめて思う。
とありました。合点!です。
さらに古語辞典で、平安人の「ねんず」は
①心に祈る。
②堪え忍ぶ。がまんする。
と知りました
何はともあれ、
源氏物語のおかげで“光る年賀状”になりました。
2025年が皆様にとって佳い年になりますよう
念じています。